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『怪談 こわくて不思議な10の話』小泉八雲【新本和書定価】

¥1,870 税込

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「雪女」や「ろくろ首」、「耳なし芳一」といった馴染みのあるお話から、「団子をなくしたおばあさん」といった可笑しみのある小品まで、怪談の持つ美しさと怖さを感じられる一冊。音読することを大切にした文章は、日本語の心地よい流れを感じることができ、子どもも大人も楽しめます。

本書は、小泉八雲/ラフカディオ・ハーンが1904年に書いた日本の怪談集”Kwaidan”の新訳。絵本、児童文学の翻訳を数多く手がけてきた小宮由さんは、「より語りに適した文にしたい」という思いで、選りすぐりの10篇を訳しおろしたと言います。

原典である日本の怪談、民話でなく、なぜ八雲の再話なのか。八雲の怪談は、妻のセツが自身の言葉になるまで温めてから夫に語り聞かせたもの。八雲はそれをさらに英語で再創造しました。その過程は、換骨奪胎ではなく、二人が心を通じて日本的霊性ともいうべき深みからエッセンスを取り出してくる作業だったのではないでしょうか。

訳者小宮さんによるあとがきは、小泉八雲という特異な存在を理解するためのコンパクトでわかりやすい解説となっています。アイルランドとギリシャのミックスという出自、両親と早くに離別したこと、流浪の人生、彼を取り巻く人々など、とてもドラマティック。

なぜ八雲は日本の怪談をかくもすばらしく再話できたのか。その考察は、あとがきの中でとくに面白いところかもしれません。八雲と共に暮らした四人の女性たちは、みな語り部だった。彼女たちがもたらしたたくさんの物語が彼の内的な世界を大きく育てたといいます。母のローザはギリシャ神話を、乳母のキャサリンはケルト民話を、最初の妻マティはクレオールの幽霊譚を、終生の妻セツは怪談を。八雲を導いた彼女たちへの興味も掻き立てられます。

秋からはNHK朝の連続小説「ばけばけ」でも描かれるという小泉八雲の世界を知る入り口としてもおすすめです。

『怪談 こわくて不思議な10の話』
小泉八雲 作
小宮由 選・訳
アノニマスタジオ 刊

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