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文藝創作誌『Witchenkare(ウィッチンケア)』Vol.15【和書定価新本】
¥2,200
ほぼ年1回刊行のペースで続いている文藝創作誌『Witchenkare(ウィッチンケア)』のVol.15が今年も出ました。 今号も47人のメンバーが書き下ろし作品を寄せています。本誌のテーマは「書き手にとって、小誌はつねに新しい創作のきっかけとなる「試し」の場。多彩な分野で活躍する人の「いま書いてみたいこと」を1冊の本に」というもの。小説、エッセイ、批評、インタビューなど、スタイルも多様です。店主の久禮も前々号、前号に続いて「フラヌール書店二年目の日々」を書きました。 目次をご紹介します。きっと皆さんも気になる書き手がいるはず。ぜひチェックしてみてください。 綿野恵太/ロジスティクス・ディストピア 藤森陽子/だいたい蒸籠で蒸すといい 渡辺祐真/無益評論家として生きていく 木俣冬/イケメンという言葉の黄昏に カツセマサヒコ/宙を跳ぶ 関野らん/死者の尊厳 木村重樹/『いなくなっていない親友』のこと 山本アマネ/いつも読書の途中 鶴見済/推す気持ちがわかっていない 武塙麻衣子/ひょうすべ 加藤一陽/俺のヰタ・セクスアリス 朝井麻由美/エモーショナル・ドリーム 中野純/男性の乳首には隠す価値がある 早乙女ぐりこ/蜘蛛と鬼ババ 武田砂鉄/クリーク・ホールディングス 漆原良彦CEOインタビュー 内山結愛/散歩、あるいはスーパーマーケットとTwitter 佐々木敦/おそらく実現されることはないであろうわたくしの夢のひとり出版社の、もしも実現したとしてもおそらく実現できることはないであろう、夢の刊行予定リスト オルタナ旧市街/氷を踏む 清水伸宏/給水塔 もしくは、ヒマジン・オール・ザ・ピープル 絶対に終電を逃さない女/ちょっと疲れただけ 長谷川町蔵/ミックステープを聴いた朝 かとうちあき/宇宙人に会った話 多田洋一/山崎さんの殺人事件 星野文月/野良犬に月 コメカ/カニ人間 小川たまか/記録と記憶と証言 武田徹/いくじなしのむうちゃん! 蜂本みさ/編み物前線 宮崎智之/補欠論 3月クララ/ここから始まる 稲葉将樹/下妻〝書店〞物語 1980年代 すずめ園/幸せにしてあげる 荻原魚雷/先行不透明 仲俣暁生/橋本治の書物観 トミヤマユキコ/ひとりっ子という生き物の宿命 吉田亮人/小さくて、美しい 野村佑香/はじめの一歩 久禮亮太/フラヌール書店二年目の日々 うのつのぶこ/生きててくれればそれでいい 武藤充/チャネラー・足立幸子さんとの出会い ふくだりょうこ/お薬をお出ししておきますね 我妻俊樹/スクールドールズ 美馬亜貴子/生存学未来論 久保憲司/アーティフィシャル・インテリジェンス 谷亜ヒロコ/折田さんは自分推し。 柳瀬博一/日本は東京以外でできている 東間嶺/(概略)アプデしない生き方のせいで殺されてしまった先生とわたしに関するおおよそ4000字のテキスト。 文藝創作誌『Witchenkare(ウィッチンケア)』Vol.15 編集/発行:多田洋一 写真:圓井誓太 Art Direction/Design:太田明日香
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『ドロップぽろぽろ』サイン本【和書定価新本】
¥1,430
エッセイスト中前結花さんのあたらしい本『ドロップぽろぽろ』が入りました。 【サイン本でお届けします】 「取るに足らないけれどわたしの胸に残った、ぽろぽろ涙した思い出話を集めました」という11のエピソードを集めた本作は、中前さんのうれしい涙、かなしい涙が柔らかい言葉で素直に語られていて、読んでいる私たちもじーんとしてしまいます。 でも、どのエピソードも途中で何回か笑わせに来てるんです、中前さん。ぜんぜんわざとじゃないと思うんですが、とてもナチュラルに一回笑わせてくれてからじーんとして終わる。 とってもいい一冊だと思います。 はじめに 神様のテスト アーモンドの予感 ショッキング・ピンク・ショック 梅の花 お母さーん! アドベンチャー あの朝とベーコンハンバーグ 湿布のアイス チロリン村 あなたへの旅 スーパーマンじゃない あとがき 『ドロップぽろぽろ』 中前結花 著 ちえちひろ 装画 飯村大樹 デザイン
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『BOB DYLAN MIXING UP THE MEDICINE』【洋書新本特価】
¥10,780
ボブ・ディランのアーティストとしての軌跡を徹底的に網羅した決定版ともいえる鈍器本を仕入れてしまいました。ハード・カバー、608ページ、1100以上の写真を収録、そこに登場するアーティストはディランをはじめ135人というボリュームです。束幅は実測で52mmほどあります。重さは……重いです! 1941年から2023年までのディランの活動を9の章に分けて、それぞれの時代の資料や証言、エッセイを織り合わせて、彼の足跡を丹念に描き出します。楽曲制作の手書きメモや、レコーディング、ステージのスナップショット、他のアーティストと交わされた書簡など、貴重な記録の宝庫になっています。巻末に索引が完備されているのも唸らされます。そして、なによりどの写真もかっこいい。 本文は英語ですが、ディラン好きの皆さんならきっと丹念に読み解いてくださるはず! ティモシー・シャラメの名演でボブ・ディラン熱が再燃している方も、新しく彼に出会った方も、ぜひチェックしてみてください。 『BOB DYLAN MIXING UP THE MEDICINE』 by Mark Davidson and Parker Fishel CALLAWAY ¥10,780(tax included) ※参考価格:本体記載の価格は$100となっています。(新本美品です)
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『ヴェネツィアの家族』【和書新本定価】
¥2,200
「書くことを通して、記憶の階段を、一段一段、降りて行った。」 「心の整理がつかず、長年うっちゃっておいたヴェネツィアの日々が、わたしのなかでようやく、おさまるべきところにおさまりつつある……。」 何も予備知識なく、良さそうだなと思って入荷の山の中から手に取って読み始めたのですが、とてもいいエッセイでした。 著者はコピーライターとして働いたのちイタリアに留学、結婚を機にヴェネツィアに住みはじめたといいます。 夫や義理の父母、ご近所さんたちとの日常、やがて日本語教師となり、またライター、記者としてイタリアで仕事の土台を作り上げていく道程、離婚と帰国など、彼の地での10年を落ち着いた文章で回想しています。 親しかった義父と別れた夫、二人が亡くなったあとに書かれたこの文章からは、もう戻ってこない日々をとても大切に細やかに書き残しておこうとする想いが伝わってきます。 イタリア暮らしと亡き夫のの思い出というと、須賀敦子さんを思い出しますよね。著者は上智大学での学生時代に須賀さんから文学を学んだ教え子なのだそうです。その須賀さんへの想いも、一章を割いて書いています。 こう書くと、哀惜の回想録なのかとイメージされるかもしれませんが、和やかで笑ってしまうような日々の暮らしも描かれています。ヴェネツィアの方言は、日本語に例えると東北訛りのようなイメージらしく、東北弁に意訳された友人たちとのおしゃべりに吹き出してしまいます。 おすすめのエッセイです。 『ヴェネツィアの家族』 辻田希世子/社会評論社
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『メランコリーで生きてみる』【和書定価新本】
¥2,420
お天気でとても爽やかな青空なのに、とっても楽しいパーティの最中に、ちょっと泣きそうな感覚をおぼえつつ心がしんと静まり返る感覚、ありませんか。 そんな心の翳りと付き合うために、この本の語る「メランコリー」がおおきなヒントになりそうです。 メランコリーは失望でもなく、怒りでもないといいます。メランコリーな人は、世界のあらゆるものは不完全であり、理想と現実に絶えまなくギャップがあることを、いつも前もって考えている。だから、諦観と似ているけれど異なる寛容さを持っていて、ふと出会う「美や善に対する感受性がとりわけ鋭い」のだといいます。 《ポジティブでいなくてはいけない》という圧力がしんどい人におすすめしたい哲学エッセイです。 【出版社のHPより】 世界は不完全で残酷。 だからせめて、悲しみとうまく付き合おう―― 〈メランコリー〉には、現代社会を生き抜くヒントが満ちている。 哲学者アラン・ド・ボトンが、歴史、アート、宇宙、建築、旅……など35のテーマから探るその効能とは? 幸せの押し付けに疲れたすべての人へ送る、深い悲しみに対するなぐさめの書。 「メランコリー」と聞いて、どのような心の状態を思い浮かべるでしょうか。 憂鬱、もの悲しさ、気分の落ち込み、ふさぎ込み、哀愁……。 これらは誰もが抱く感情でありながら、目まぐるしい現代社会においては重要でないもの、あるいは治療の対象とされ、その効能は見落とされてきました。 しかし著者は「メランコリー」こそが、不完全な世界や思い通りにいかない自分の人生とうまく向き合い、よりよく生きるための最善の方法であると言います。 本書では、哲学、歴史、アート、宇宙、性愛、旅、建築、宗教など多様な35のテーマから、「メランコリー」に生きるヒントやその効能をひもときます。 人がたくさん集まるパーティーに出かけるよりも、しんとした宇宙や、いろんな国がたどってきた歴史のことを考えるのが好き。 ここではないどこかへ行きたいと願いながら、いざ美しい風景を目にすると途端に物悲しさがおそってくる。 毎日やるべきことをいっぱいにして自分を追い立てながら、日曜の夜に「自分にはもっと向いている仕事があるはずなのに」と考え込んでしまう。 弱っているとき、自分のなかの「内なる批評家」が人生のあらゆることにけちをつけ、不安を煽ってくる。 ひとつでも共感できることがあれば、ぜひ本書を手にとってみてください。 https://www.filmart.co.jp/books/978-4-8459-2333-5/ 『メランコリーで生きてみる』 アラン・ド・ボトン/齋藤慎子 訳 フィルムアート社
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『ストーナー』【和書定価新本】
¥2,860
私たちは歳を重ねてくると、ふと「結局、何者にもなれなかった人生たったな」と、ある種の安らかな諦めを感じることがあるのかもしれません。だけどこれで良かったと、心の底からそう思える瞬間をこの作品は見事に描きます。小説家に挫折した冴えない田舎の老教授が「あのとき気づけなかった」人生の煌めきを再発見する、尊く美しい小説です。 『ストーナー』(ジョン・ウィリアムズ著/東江一紀訳/作品社)
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『簡素な生き方』【和書新本定価】
¥1,540
「自分が持っているものに対する満足感は、持っていないものへの執着によって驚くほどかき乱されます。」 多様性の時代と言われる昨今、非常に多くの情報が毎日溢れていて、無意識のうちに関心は自分ではないところへ向いている時間が増えているように感じます。 生き方における『本質』は何なのか、何を心に留めて生きていくのか。 改めて自分の根底にある本当の気持ちと向き合える機会をくれた1冊だと感じました。 120年前も今も、人生において重要なことはシンプルで変わらないもの。 でも、変わりゆく時代の中でその重要なことを忘れてしまうことがある。 大切にしていきたいことを見失わないよう、また時間が経ってからも読み直したいと思いました。 以下、出版社の紹介ページより引用 100年前にフランスで生まれ、アメリカで100万部を突破した「うつくしい道徳」が、よみがえる。心を正す、簡素な生活とは? 精神の在り方とは? 人との接し方とは?今こそ読み直したい、心を正し、簡素に生きるための指針。 100年前にフランスで生まれ、アメリカで100万部を突破した「うつくしい道徳」が、よみがえる。 心を正す、簡素な生活とは? 精神の在り方とは? 人との接し方とは? 今こそ読み直したい、心を正し、簡素に生きるための指針。 フランス・シンプル思考の源流。 ○簡素の精神 簡素の本質とは、質素な服、住まい、ほどほどの暮らし、貧乏を指すのではない。 簡素な生活とはシンプルな暮らしではなく、あるがままの自分でいること。 人間の理想は、生活を生活そのものより偉大な宝物に変えること。 ○簡素な言葉 新聞をうのみにするな。記者は相食む蛇であり、仲間内で競争をしている。 事実ではなく利益になることを言う人の、単純化された話を信じてはいけない。 美しい言葉は着飾った奉公人のようなもので、奉公人本来の役目を果たさない。 ○簡素な義務 偉業に挑んで失敗した時ではなく、単純な義務を怠けたとき、人は魂を失う。 破産して「何一つ失うものはない」というときは、手元に残った破片を拾うこと。 窓ガラスが割れた時、犯人が見つかるまで割れたままにしておくのは愚かなこと。 ○簡素な楽しみ 戦場で一瞬、歌を口ずさむ兵士がいるように、困難のさなかにも喜びは見つかる。 喜劇を見て評論する知識人より、大笑いする庶民のほうが、楽しむことの達人。 悲しむ人に合わせて悲しい顔を作るより、その人が一粒の楽しみを見つける手伝いをせよ。 ・・・このほか、思想、欲求、ビジネス、人間関係、家庭、センスについて、いかに簡素であるべきかを提示。 *** 本書は著者が結婚式でしたスピーチがもととなっている。話に感動した列席者が出版社に勤めており、書籍化を提案。半年後にフランスで刊行された。 ルーズベルト大統領が「私たちが心に銘記すべきことをこれほど多く含んでいる書物は、私の知る限り他にはない」と絶賛したことでアメリカで100万部を超え、ヨーロッパでもさらに広く読まれた。 引用元ページ https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000189944 『簡素な生き方』 シャルル・ヴァグネル著 山本和子訳 講談社 ISBN:978-4-06-220213-8
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『オーロラの下、北極で働く』【和書定価新本】
¥1,870
「……孤独を感じていた時期は、私が『日本人』というアイデンティティに拘っていた頃かもしれない。……今の私は国籍が解けてしまったように思える。」 国立極地研究所の元技術者が北極に暮らした日々を綴ったこのエッセイは、賑やかさと孤独感、自然の豊かさと厳しさが交錯する、他では読めない経験を私たちに垣間見せてくれます。著者自身が撮影した多くの美しいカラー写真が、北極圏の透徹した空気や悠久の時間を感じさせてくれます。 ノルウェーと北極点の中間、スバールバル諸島にニーオルスンの町はあります。世界各国の観測所が集まっていて、科学者や技術者、極限の自然にインスピレーションを求めるアーティストなど、多くの人が暮らし、独特のコミュニティを形成する場所です。 過酷な観測作業や、食事や余暇といった日常、各国駐在員たちとの出会いと交流と別れなど、およそ三年間の豊かな体験を綴った言葉は、事実の記録を大切にした抑制の効いたものに感じます。そのおかげか、読む私たちは想像力を刺激され、引き込まれる気がします。 極地に憧れ情熱を持った人々が世界中から集まり共に暮らすという幸福な経験と、それが終わった切なさを、私たちも感じることができます。 『オーロラの下、北極で働く』 文・写真 松下隼士/雷鳥社 刊 出版社の書籍紹介ページ https://www.raichosha.co.jp/book/1497
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※4月上旬発送のご予約『翻訳百景ふたたび』(サイン本)【和書新本定価】
¥1,540
【このご注文は4月上旬ご発送ぶんのご予約として承ります】 翻訳家の越前敏弥さんがご自身で手がける《軽出版》レーベル、HHブックスの二作目となる『翻訳百景ふたたび』をご紹介します。 『ダ・ヴィンチ・コード』をはじめとしたダン・ブラウンの作品、エラリー・クイーン、ハミルトンの『解錠師』といったミステリから、ディケンズ『クリスマス・キャロル』、ヘミングウェイ『老人と海』といったクラシックス、新しい作品ではデニス・ボック『オリンピア』など、幅広い小説に携わる翻訳家の越前敏弥さん。 この『翻訳百景ふたたび』は、対談、訳業を回想するエッセイ、読書会開催レポートと、バリエーション豊かな構成となっています。 対談では、ダン・ブラウンの一連の作品を担当したKADOKAWAの編集者(当時)と越前さんが興味深い裏話をたくさん披露します。版権獲得競争、翻訳のテクニック、同時期にブレイクした「ハリー・ポッター」シリーズへの思いなど。どれも興味深いエピソードです。 21ものエラリー・クイーン作品の新訳という大仕事を回想する章を読むと、名作の数々をあらためて読み直したくなります。 越前さんが全国を巡って精力的に続ける読書会をレポートする章では、本当にさまざまな読者の方々のリアルな姿を垣間見ることができます。 ミステリー、海外小説の読者の方々、翻訳家を目指す方々、翻訳出版に関心がある方々など、さまざまな方に気軽に面白く読んでいただける一冊です。 『翻訳百景ふたたび』(越前敏弥/HHブックス) ※HHブックス第一作の『訳者あとがき選集』もぜひ併せてご覧ください。 https://flaneur.base.ec/items/95121024 ■本書より引用 ―――― はじめに この本は『翻訳百景』(角川新書、二〇一六年二月刊)の続編にあたるが、前著を飛ばしていきなりこちらを読んでもなんの問題もない。また、四つの章のどれから読んでもかまわない。ダン・ブラウン、エラリー・クイーン、読書会、文芸翻訳などのキーワードを手がかりに、いちばん興味を掻き立てられる章から読んでもらえばいいと思う。 関連する内容のファイル、画像、動画などについては、ダウンロードや視聴のためのリンクとQRコードを各項の終わりに掲載したので、それぞれの関心に応じて、付録として楽しんでもらいたい。 目次 はじめに 第一章 その後のダン・ブラウン翻訳秘話 『インフェルノ』文庫版&『翻訳百景』刊行記念公開対談 『オリジン』とダン・ブラウン来日 次作はまだ? 第二章 エラリー・クイーンは永久に不滅です 怒濤の十六作 苦闘の五作 エラリー・クイーン長編作品リスト 第三章 読書会トラベラーの軌跡 全国翻訳ミステリー読書会の思い出 オンラインに変わっても 第四章 語学・翻訳・学ぶこと 文芸翻訳の基本と実践 翻訳出版の企画を立てるには シリーズ存続のために 英語と日本語のはざまで 翻訳で深める英文理解 知は力なり 「場を作る」ということ あとがき 初出一覧 著者プロフィール 越前敏弥(えちぜん・としや) 文芸翻訳者。全国読書会トラベラー。訳書『オリンピア』『ターングラス』『ロンドン・アイの謎』『老人と海』『クリスマス・キャロル』『Yの悲劇』『ダ・ヴィンチ・コード』など。著書『文芸翻訳教室』『翻訳百景』『名作ミステリで学ぶ英文読解』『いっしょに翻訳してみない?』『日本人なら必ず誤訳する英文』など。
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『訳者あとがき選集』(サイン本)【和書新本定価】
¥1,540
翻訳家の越前敏弥さんが、軽出版レーベル「HHブックス」を始められました。 その第一作が、この『訳者あとがき選集』です。 過去およそ25年間の訳業のなかから選び出した21作品のあとがきに、それぞれ最新の加筆と、「あとがきのあとがき」が加えられています。 読みたい作品が見つかるガイドとしても、小説家たちにまつわるエピソードや翻訳小説出版の裏話が散りばめられたエッセイとしても楽しい一冊です。 今ならサイン付きでご用意しています。 越前敏弥さんのnoteより、本作の紹介 ……軽出版(個人出版)の形で『訳者あとがき選集』(HHブックス)を刊行します。HHは翻訳百景の略で、今後はおもに翻訳の技術や周辺事情などに関する本、さらにはこの枠で刊行できる翻訳書などを無理のないペースで出していきたいと考えています。 『訳者あとがき選集』にあとがきを収録している21作品のタイトルは以下のとおりです。 はじめに この本では、わたしが文芸翻訳の仕事をはじめてから現在までに書いた「訳者あとがき」のうち、計21作品のものを選び、刊行順に並べた。選出にあたっては、ひとりの作家について1作品を原則とし、ジャンルや作品のタイプがなるべく異なるものを集めることを心がけた。それぞれのあとがきの末尾には、その作品や作者にまつわる後日談やちょっとした裏話などを追記している。 それぞれが独立した内容なので、順番に読む必要はないが、時代順にながめていくと、文芸翻訳者の仕事や日常、さらには、ひょっとしたらこの四半世紀の翻訳出版の歴史の一端が見えてくるかもしれない。 【あとがき収録作品】(刊行順) 『デッドエンド』 『飛蝗の農場』 『ボーイ・スティル・ミッシング』 『天使と悪魔』 『父さんが言いたかったこと』 『さよなら、コンスタンス』 『ダ・ヴィンチのひみつをさぐれ!』 『SIX‐WORDS たった6語の物語』 『夜の真義を』 『レーン最後の事件』 『解錠師』 『シートン動物記 オオカミ王ロボほか』 『世界文学大図鑑』 『ダイアローグ』 『大統領失踪』 『おやすみの歌が消えて』 『クリスマス・キャロル』 『天使と嘘』 『ロンドン・アイの謎』 『オリンピア』 『老人と海』 https://note.com/t_echizen/n/nf4770da1f879
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『きんつぎ』【和書定価新本】
¥2,420
この絵本が描くのは言葉のない無音の世界だけれど、アンビバレントないくつもの感情をたしかに私たちの心の中に想起させてくれます。深い悲しみと回復を、劇的ではないけれど、淡いけれどたしかなグラデーションとして描き出してくれます。 うさぎはある日、一緒にお茶をしていた鳥に去られます。鳥を追ってどこまでもうさぎは行きます。深い海に潜り色彩のない者たちの世界に絡め取られそうになりながら、それでも追います。でも、鳥に再び会うことはありませんでした。旅を経て うさぎは鳥と暮らした日常の断片をつなぎ合わせて、新しい小さな幸せを育てることにしました。 こんなふうに、ある日突然大切にしているものを失う、カップが粉々に割れてしまうような経験を、私たち誰もがします。それでも私たちは喪失を受け入れて、新しい日常を取り戻す日がやがて来ます。 作者イッサ・ワタナベはあとがきでこう書きます。 「物事が二度と元通りにならないことを受け入れるのは、時間のかかる、時に大変辛いプロセスです。けれど私たちは、いずれすべては新しい均衡に達するのだと信じるほかありません。」 ひび割れた心の「傷を愛する」ことを彼女は陶器の金継ぎになぞらえ、この詩的な魅力のあるタイトルとなりました。 憂いを帯びた絵の世界のあと、巻末に添えられたエミリー・ディキンソンの詩がうたう「希望」が、鮮烈な印象を持って飛び込んできます。 黒を背景に細やかで色鮮やかに描かれた絵を、紙の手触りと合わせて、ぜひお手に取って感じてほしい本です。 『きんつぎ』 イッサ・ワタナベ 作 柴田元幸 詩訳
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『石垣りんの手帳』【和書定価新本】
¥3,960
詩人、石垣りんが日々を綴った手帳、その現物を1ページずつ写真に収めた貴重な本が出ました。 石垣りんは戦後の現代詩を代表するひとり。働く女性、生活者としての視点から、優しく、また鋭い言葉を残しました。戦前に14歳で銀行に就職して以来、定年まで勤め、実家の皆を支え続けた生涯でした。 その実家は荏原中延、後年に住んだマンションは石川台にありました。フラヌール書店から少し歩いて大崎広小路駅で東急池上線に乗れば、どちらもその沿線にあり、それは石垣りんさんが日々通った道筋です。 この本は、石垣さんが毎年使っていた手帳を原寸大で収録しています。手のひらに収まる小ぶりなもので、彼女が勤めていた日本興業銀行の支給品で、30冊遺されていたものから342ページ、37歳から78歳までの日常を抜粋してあります。そこに鉛筆で食事や体調のこと、人に会ったことなど、毎日のことが書き留められています。丁寧な筆跡は、その詩の作風にも通じているように感じます。 本書の冒頭には谷川俊太郎さんが石垣さんを追悼して読んだ詩が掲げられています。 石垣さんの詩やエッセイと合わせて、ぜひお手元に置いておいてください。 『石垣りんの手帳 1957から1998年の日記』katsura books刊
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『ともしび』【和書定価新本】
¥2,970
ともしび、ほしくず、はなうた、よみもの……。 薄く暗く閑寂な世界の中に灯る、あるいは吹き込むささやかな喜びや救いのような何かを、junaidaさん自身の言葉と鉛筆画で描き出した詩画集です。 27の詩と作品が見開きで対になっていて、どのページを開いてもjunaidaさんの寓話の世界にすぐに飛び込めます。あらゆるディテールに物語があって、どの線にも絶妙な愛くるしさや凛とした佇まいがあって、どの言葉にもぬくもりがあります。 『ともしび』junaida /サンリード刊 Junaidaさんのウェブサイトで詳細をご覧いただけます。 https://www.junaida.com/archives/3284
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『シロとメロの世界のはなし』【和書新本定価】
¥4,180
【サイン本です】 心がしんと静かになる、家族を想って切なくなる、世界がそこにあることの崇高な美を感じる、この一冊が長い長い旅の途中のような、不思議で多面的な魅力を持った本です。モノクロの一枚絵と短い言葉が見開きで続くシンプルな構成なのに、たくさんの物語が輻輳するような、豊かな世界です。 シロとメロの双子が暮らすのは未来の地球。溶けない雪に閉ざされた美しく厳しい世界で、二人は素朴な暮らしをしています。シロはフィールド・レコーディングが好きで、自然の音をメロを癒すために聴かせます。メロはアコースティック・ギターが好きで、町へ弾き語りの演奏会をしに行ったりします。 静かな二人暮らしはやがて終わり、それぞれの冒険が始ります。それは夢とも現実ともつかないふたしかで美しく物悲しいムードを湛えて進んでいきます。いつのまにか物語は過去へ飛んで、この地球が経てきた滅亡の危機と再生を描きます。世界の再生に大切な役割を果たしたのはシロとメロのお母さん。双子たちと母が離ればなれになったのはなぜなのか。 未来SFの世界だけど優しい孤独感があって家族のつながりを感じさせてくれるこの作品は、ケン•リュウの小説がお好きな方にもおすすめです。 モノクロ画家・デザイナーのあけたらしろめさんが長年描いてきたシロとメロの画集でもあり、絵と言葉で綴る未来の神話のような一冊です。 『シロとメロの世界のはなし』あけたらしろめ 作/ひびのさほ 訳/BNN
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『アリの放浪記』【和書定価新本】
¥3,190
「この作品は、家族を生かすために命をなげうってあらゆる危険に立ち向かう勇敢なアリたちに捧げられている。水泳選手、重量挙げ選手、医者、飼育員、薬物中毒者、特攻隊、忍者、泥棒、戦士、滑空の名手、奴隷ーほかにも様々なアリとの出会いが、この先のページであなたを待ち受けている。」 めちゃくちゃ面白いサイエンス・ノンフィクションです!フランスのアリ学者ふたりが、アリを語り尽くします。アリの集合知、社会性、自己犠牲。彼らの実相を、巣立ちから死にいたる生涯の大冒険として、詳細に描き出してくれます。 「無慈悲な襲撃」「キノコひとすじ」「現金輸送車」「アリアドネの糸」……と、想像を掻き立てるタイトルで、ふたりの研究者が交互に数ページのテキストをテンポよく投げ込み、私たちはどんどんと先へとページを捲りたくなります。 地球上に存在するアリの総重量は人間の1.1倍と、私たちを超えているのだそうです。個体数でいえばはるかに多い。そんなアリたちの社会を詳細に見せてくれるこの本は、私たちの世界観を変えてくれるかもしれません。 『アリの放浪記 多様な個が生み出す驚くべき社会』 オドレー・デュストワール 著 アントワーヌ・ヴィストラール 著 丸山亮 訳/丸山宗利 日本語監修 山と渓谷社 刊 出版社のHPより https://www.yamakei.co.jp/products/2823230120.html ■内容 はじめに 序章 放浪記のヒロインたち/コロニー、超個体、集合知 第一の試練 巣を出て、方向を見定める 森の呼び声/ダーティ・ダンシング/われを慕うものはわれに従え/道をたどる/悪銭身につかず? 第二の試練 食糧を見つけ出す 芳香/プレデター/無慈悲な襲撃/待ち伏せ/罠 第三の試練 食糧を育てる 恵みの収穫/キノコひとすじ/善悪の園/危険な関係/愛と宿命の泉/潜水服は蝶の夢を見る 第四の試練 食糧を運ぶ 重量挙げ/指輪の仲間/悪魔のいけにえ/盗まれた口づけ/現金輸送車/ハチミツとスポンジ 第五の試練 環境に適応する 砂丘/風と共に去りぬ/流れに逆らって/メデューズ号のいかだ/二つの岸を結ぶ橋/大都市(メトロポリス) 第六の試練 他者を利用する 寄生虫/ストックホルム症候群 第七の試練 縄張りを守る 身近な敵/無蟻地帯(ノー・アンツ・ランド)/ファイトクラブ 第八の試練 外敵から身を守る スカイフォール/ジョーズ/鬼の訪問/カミカゼ/生ける屍 第九の試練 攻撃する・反撃する 恐れ慄いて/ロボコップ/人食いハンニバル 第一〇の試練 選択し、最適化する アリアドネの糸/オン・ザ・ロード・アゲイン/二車線道路/栄光の道 第一一の試練 救助し、治療する ライフガード/パルナサス博士の鏡 最後の試練 死 死につきまとわれて おわりに 翻訳家あとがき 参考文献
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『ぼくはうさぎ』【和書定価新本】
¥1,430
ぼくは いぬに なるための べんきょうを はじめた。 うさぎのころんは、耳がたれていてちょっぴり犬にも見える「ロッブイヤー」という種。寝るときにころんと転がるので、ころんといいます。 飼い主のさえちゃんが友だちをはじめてうちに連れてきて、その友だちは言いました。 「わあ かわいい。いぬを かっているのね」 「……うん」 それを聞いてしまったころんは、健気なことに、急いでなんとか犬いなるための勉強を始めます。その姿の愛らしさがたまらない絵本です。 絵を担当した福田利之さんの、民藝というか、世界各地のフォークロアの魅力を取り込んだような、ホッとする優しい画風が魅力です。 『ぼくはうさぎ』 作・山下哲/絵・福田利之 あかね書房
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『エピタフ 幻の島、ユルリの光跡』【新本和書定価】
¥2,970
本当に魅力的な写真集であり、旅の記録です。 人間の消え去った「ロストワールド」で労役から解き放たれて暮らす馬たち。その馬たちも老いて、一頭、また一頭と消えつつある。人の手を離れて力強く繁茂する草木と、滅びゆく儚げな馬の群れが、幻想的な霧に包まれている。とても現実とは思えない幽玄な光景を捉えた写真の数々に心を奪われます。 北海道根室沖にあるユルリ島は、高度成長期には漁業で栄えながら、現在は人々が去り、貴重な海鳥の保護区として立入禁止の島に。かつて使役された馬たちの子孫が今は小さな群れで暮らします。群れは種馬を持たず、残された馬たちはもう増えることはない。その死にゆく存在を10年以上に渡って写真家の岡田敦は撮り続け、かつての島を知る人々、馬に関わる人々の言葉を丹念に聞き、書き残しました。 神々しい馬たちの写真と、道東の自然と格闘して昭和を生きてきた人々の生活史が重なりあい、「墓碑銘」を意味する書名に一層の重みを感じます。 白馬の眼差しを捉えたカバーも美しいですが、これを取り去ったクロス装も姿も美しく、どちらの姿で本棚に入れるか迷います。 『エピタフ 幻の島、ユルリの光跡』岡田敦/インプレス 2018年、島に暮らす馬たちの存続のため、3頭の仔馬が群れに加えられたとのこと。馬たちのこれからが気になります。
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『Mo Story 子猫のモー』【和書新本定価】
¥2,750
手のひらに収まるすべてが愛らしいとしか言いようがない、とてもおすすめの絵本です。 不思議な光を追って、家族が寝静まった家を飛び出してしまった子猫のモー。 そのあどけない好奇心も、モーを助ける森の動物たちの気の良さも、彼らのすべての表情もしぐさも朴訥さも、すべてが愛らしいんです。 小ぶりで広げた手のひらほどのハードカバーというのが、また愛らしいんです。 【出版社HPより】 ある眠れない夜、子猫のモーは窓の外に見つけた”笑っている光”を追って、森へ冒険にでかけます。モーは森で出会った気さくで楽しい動物たちから、旅に出る前の準備や、初めて会う人への挨拶の仕方、気持ちを共有する方法など、さまざまな知恵を学びます。しかし、同時に動物たちは皆、森に住む恐ろしいクマに気をつけろと警告するのでした。モーはクマに出会わずに、”笑っている光”を見つけることができるでしょうか? 韓国在住の人気イラストレーター、チェ・ヨンジュが描く子猫のモーの冒険が待望の日本語化! 日本語翻訳は『大家さんと僕』などの心あたたまる漫画作品も手掛ける、芸人・漫画家のカラテカ矢部太郎が担当しました。 新たな挑戦や出会いを前に一歩を踏み出す勇気をもらえる、子どもも大人も楽しめる絵本です。 http://www.genkosha.co.jp/gmook/?p=34137 『Mo Story 子猫のモー』 チェ・ヨンジュ Yeonju Choi 作・絵 矢部太郎 訳 玄光社 刊
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『ケストナーの戦争日記 1941-1945』【和書定価新本】
¥5,060
決めたぞ。 戦時下の日常で起きた重要なことを、きょうからひとつひとつ書き残すことにする。 そういうことを忘れないために書くのだ。 この戦争がどのような結末を迎えるにせよ、意図して、また意図せずに忘却され、改変され、解釈され、また再解釈されてしまう前に。 『エーミールと探偵たち』や『飛ぶ教室』で知られる児童文学者ケストナーが残した日記「青い本」は、その存在は知られていましたが、その全文を日本語で読むことはこれまできませんでした。その全訳が本書です。 ナチス政権下でケストナーの作品も焚書の対象とされ、彼自身も安全ではありませんでした。でも彼は、ナチスは短命で倒れるだろう、この独裁政権を総括する長編小説を書こうと、国内にとどまりました。しかし戦争は長びき、彼は困難な状況を生き抜くことになります。 「青い本」とは、日記が官憲の目に触れないよう青いクロス装の束見本(本文が白紙の書籍刊行前のサンプル)を日記帳としたもので、速記文字で綴られています。 本書は日記全訳に加えて、編者による詳細な解説と訳者あとがきが収められていて、ケストナーと彼を巡る状況がよりわかりやすい構成です。 ケストナーのこの日記は、他者に読まれることを想定せず書いたものだといいます。ひとりの文学者、言論人が戦時下で何を考えたのか、その考えは状況とともにどのように移り変わっていったのか。現代の私たちにも切実な関心を呼び起こす一冊だと思います。 『ケストナーの戦争日記 1941-1945』 エーリヒ・ケストナー/酒寄進一 訳 岩波書店 岩波書店の本書紹介ページはこちら https://www.iwanami.co.jp/book/b649629.html
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『奇跡のフォント』【和書定価新本】
¥1,980
SOLD OUT
「書体って、そうやって作るのか!」という驚き、デジタル・フォント黎明期の現場の熱気、師弟関係の心に迫るドラマ、文字を読むことに不自由がある子どもたちへ教育を届ける思い、多様な人々の社会でプロダクト・デザインはどうあるべきなのか。 書体デザイナー自身が全身で体験してきたリアリティと、社会における公共的なデザインとは何かという理念までがしっかりと地続きで語られ、とても胸が熱くなります。 日々あたりまえのように目に飛び込んでくる文字の向こう側に、こんなにも奥深い世界があることを教えてくれる一冊です。 【出版社のHPより】 ■読み書き障害でも読みやすいフォントが生まれるまでのノンフィクション! UDデジタル教科書体の完成から3年が経った頃、私は仕事の関係で、障害のある子どもの教育や就労を支援している会社を訪れました。 そこでは発達障害、学習障害、ダウン症といったさまざまな困難を抱える子どもたちを支援する学習教室を運営していたのですが、あるベテランの女性スタッフの方が、こんな話をしてくれました。 「うちの教室に、ディスレクシアの小学生の男の子がいるんです。その子は普通の本や教科書では文字がうまく読めなくて、『どうせおれには無理だから』って、いつも途中で読むのを諦めていたんです」 「それで、あるときUDデジタル教科書体のことを知って、試しに教材のフォントを変えてみたんです。そしたら教材を見た瞬間、その子が『これなら読める! おれ、バカじゃなかったんだ!』って。暗かった顔がぱあっと明るくなって、その顔を見たとき、私、思わず涙がこみあげてきてしまって。その場にいたスタッフ皆、今まで男の子が悔しい思いをしてきたのを知っていたから。みんなで男の子の周りに集まって、泣いてしまいました」 (「はじめに」より抜粋) 目次 ・はじめに ・第1章 私が書体デザイナーになるまで ・第2章 写植からデジタルの時代へ―師・林隆男氏のもとでの修行と突然の別れ ・第3章 「社会の穴」を埋めるフォントを作れ!―TBUDフォントの完成と会社の解散 ・コラム1 誰一人取り残さない学校や社会を実現するために(慶應義塾大学経済学部教授 中野泰志) ・第4章 教育現場で使いやすいフォントを追求する―UDデジタル教科書体リリースまでの長い道のり ・コラム2 UDデジタル教科書体が切り拓いた新しいフォントの可能性(モリサワ 営業部門 シニアディレクター兼東京本社統括 田村猛) ・第5章 フォントで誰もが学習できる環境を作る―読み書き障害の子どもたちにUDデジタル教科書体を届ける ・コラム3 “できない子”と勘違いされる子どもたちを減らしたい(大阪医科薬科大学附属LDセンター オプトメトリスト 奥村智人) ・特別章 フォントができること―UDデジタル教科書体の活用現場から ・おわりに 時事通信出版局HP https://bookpub.jiji.com/book/b622426.html 『奇跡のフォント』高田裕美/時事通信社
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『はこんでころぶ』【和書定価新本】
¥1,100
岡田悠さんが人生で二度目の自動車教習所で経験したいろいろをエッセイと創作で綴る『はこんでころぶ』が入荷しました。 「車が怖すぎて、学生時代にとった免許は、使わないまま失効してしまった」という岡田さんは、でも「僕は車に、強い憧れがある」といいます(めちゃくちゃわかる!) ウェブメディアでの連載も面白い岡田さんですが、単著『10年間飲みかけの午後の紅茶に別れを告げたい』は軽妙さと切なさ、郷愁が絶妙のバランスの「部屋をめぐる空想譚」、とてもおすすめです。この『はこんでころぶ』もにやにやが止まらず、どんどん読んじゃいます(いま、私が)。 『はこんでころぶ』岡田悠
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『哲学者とオオカミ 愛・死・幸福についてのレッスン』【和書定価新本】
¥2,640
ひとりの哲学者がオオカミと十数年を共に暮らし心を通わせ最期を看取り弔うまでを綴る一冊。オオカミの気高さと人間の狡猾さ、その対照的なさまを描きつつ、著者は人が幸福に生きることを問い直します。 寝食のすべてを共にした家族への心からの追悼文であり、哲学的思考を生活に拡張する知的格闘の軌跡の記録です。 『哲学者とオオカミ 愛・死・幸福についてのレッスン』(マーク・ローランズ著/今泉みね子訳/白水社)
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『ウンベルト・エーコの文体練習 完全版』 【和書新本アウトレット】
¥660
SOLD OUT
【新本アウトレットのため、定価の50%OFFとなっています】 『薔薇の名前』の作者として知られるイタリアの作家・哲学者ウンベルト・エーコの遊び心が詰まった短編集です。 コロンブスの新大陸発見をTV中継スタイルでやったり、「編集者への読書レポート」という体で聖書や『新曲』、『ドン・キホーテ』なんかをコテンパンにしたり、紙幣だって印刷物なんだからと書評してみたりと、パロディの精神と技巧が大盤振る舞い。 『ウンベルト・エーコの文体練習 完全版』 ウンベルト・エーコ/和田忠彦 訳 河出書房新社
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『some and every』【和書定価新本】
¥2,500
SOLD OUT
画家・イラストレーターの牧野千穂さんの描く猫たちは、どうしてこんなに魅力的なんでしょう。上品さと無邪気さと思慮深さが混ざり合ったような、特別な雰囲気がします。彼らのフォルムや着ているもののスタイルにもすべて独特の美しさがあります。 このあたらしい作品集『some and every』にもそんな猫たちがたくさん登場します。それに、カワウソやネズミやブタたちも少し。モノクロのパステル画に赤や黄色のアクセントが美しく映えます。 CDジャケットよりひとまわり大きいくらいの手に馴染む判型で64ページ。とても素敵な一冊です。 『some and every』 牧野千穂/nowaki この本を作ったのは京都で器と本を売っているお店、nowakiさん。 https://nowaki3jyo.exblog.jp/ ミロコマチコさんやユカワアツコさんの展示や作品集出版を手掛けています。