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『ちいさな花 咲いた』【和書新本定価】
¥1,650
この小説を、私も長く大切に持っておきたいと思っています。児童文学といえるジャンルの作品かもしれませんが、きっと子どもだけでなく多くの大人の読者のみなさんにもそう思ってもらえる気がします。 だれかのことを大切に想って、少しの間もはなれたくない。そんな気持ちがはじめて溢れ出してくるときのきらめきがこの本にはあって、読む私たちの心も輝かせてくれます。 そして、大切な存在とはなればなれになってしまう悲しさと恐ろしさに慄きながら、それでもおたがいを大切に思うことをやめない強さがこの本にはあって、読む私たちにも生きる力をくれます。 冬も間近に迫る時期にポツンと咲いてしまったたんぽぽと、生まれて数ヶ月の子犬のマール、何もかもを見通しているようで多くを語らないミステリアスな街ねこのミーシャ。街の片隅で生きる彼らの純粋な友情と懸命に生きる姿に心を打たれます。 くらはしれいさんの絵は彼らの愛らしさやはかなさや純真さをこの上なく表現していて、たまりません。 ぜひ一冊、長くお手元に置いておいてください。 【出版社のウェブサイトより】 ぼくがここにいるのは―― きみがぼくを見つけてくれたから 季節はずれのたんぽぽと 子犬と街ねこの、かけがえのない友情 めぐる生命の奇跡の物語 秋の終わりのある朝、街の通りのはしっこで、目を覚ましたちいさな花。ほっそりとした緑の背を伸ばしてあくびをしたら、つぼみが開いていきました――ぼくは、だあれ? どこから来たの? どうして、ここにいるのかな? そして、咲いたばかりの、季節はずれのたんぽぽを見つけたのは、子犬のマールと、街ねこのミーシャでした。たちまち、彼らは、あたたかな絆で結ばれた親友になりますが……。やがて冬が訪れ、木枯らしが吹き、つめたい雨が降りしきります。それでも、ちいさな花が懸命に生きようとするのは――きみがぼくを見つけてくれたから。 かけがえのない友情と、めぐる命の奇跡を描いた感動の物語。 https://www.kinnohoshi.co.jp/search/info.php?isbn=9784323055008 『ちいさな花 咲いた』 野中柊 作 くらはしれい 絵 金の星社
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『品川クザカイメグリ』【手製本限定100部】
¥3,960
雑誌『東京人』などで活躍する写真家の渡邊茂樹さんが地元である品川区を歩いて撮った写真集。手製本で限定100部です。 「品川区の区界が、歴史を経て川や稜線、など自然の地形をベースに形作れれてきたものと、埋立地の区界のように、人の手によって直線的に作られたものの二種類に大きく分類されます。 地形をベースにした区界では、まだ人の手が入らなかった頃の姿を追い求め、埋立地に引かれるまっすぐな区界では、直線で構成される土木建築に目が行きました。 品川区は荏原m大崎、品川、八潮、大井という地形が異なる5つのエリアに分けられます。そしてそのエリアにある区界の表情も異なってきます。 多様な表情を持つそれぞれのクザカイの魅力を感じていただければ嬉しいです。」 渡邊茂樹さんのコメント ■A5横判型 ■48ページ ■著者 渡邊茂樹 ■装丁デザイン 村上葉子
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『シロとメロの世界のはなし』【和書新本定価】
¥4,180
【サイン本です】 心がしんと静かになる、家族を想って切なくなる、世界がそこにあることの崇高な美を感じる、この一冊が長い長い旅の途中のような、不思議で多面的な魅力を持った本です。モノクロの一枚絵と短い言葉が見開きで続くシンプルな構成なのに、たくさんの物語が輻輳するような、豊かな世界です。 シロとメロの双子が暮らすのは未来の地球。溶けない雪に閉ざされた美しく厳しい世界で、二人は素朴な暮らしをしています。シロはフィールド・レコーディングが好きで、自然の音をメロを癒すために聴かせます。メロはアコースティック・ギターが好きで、町へ弾き語りの演奏会をしに行ったりします。 静かな二人暮らしはやがて終わり、それぞれの冒険が始ります。それは夢とも現実ともつかないふたしかで美しく物悲しいムードを湛えて進んでいきます。いつのまにか物語は過去へ飛んで、この地球が経てきた滅亡の危機と再生を描きます。世界の再生に大切な役割を果たしたのはシロとメロのお母さん。双子たちと母が離ればなれになったのはなぜなのか。 未来SFの世界だけど優しい孤独感があって家族のつながりを感じさせてくれるこの作品は、ケン•リュウの小説がお好きな方にもおすすめです。 モノクロ画家・デザイナーのあけたらしろめさんが長年描いてきたシロとメロの画集でもあり、絵と言葉で綴る未来の神話のような一冊です。 『シロとメロの世界のはなし』あけたらしろめ 作/ひびのさほ 訳/BNN
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『Mo Story 子猫のモー』【和書新本定価】
¥2,750
手のひらに収まるすべてが愛らしいとしか言いようがない、とてもおすすめの絵本です。 不思議な光を追って、家族が寝静まった家を飛び出してしまった子猫のモー。 そのあどけない好奇心も、モーを助ける森の動物たちの気の良さも、彼らのすべての表情もしぐさも朴訥さも、すべてが愛らしいんです。 小ぶりで広げた手のひらほどのハードカバーというのが、また愛らしいんです。 【出版社HPより】 ある眠れない夜、子猫のモーは窓の外に見つけた”笑っている光”を追って、森へ冒険にでかけます。モーは森で出会った気さくで楽しい動物たちから、旅に出る前の準備や、初めて会う人への挨拶の仕方、気持ちを共有する方法など、さまざまな知恵を学びます。しかし、同時に動物たちは皆、森に住む恐ろしいクマに気をつけろと警告するのでした。モーはクマに出会わずに、”笑っている光”を見つけることができるでしょうか? 韓国在住の人気イラストレーター、チェ・ヨンジュが描く子猫のモーの冒険が待望の日本語化! 日本語翻訳は『大家さんと僕』などの心あたたまる漫画作品も手掛ける、芸人・漫画家のカラテカ矢部太郎が担当しました。 新たな挑戦や出会いを前に一歩を踏み出す勇気をもらえる、子どもも大人も楽しめる絵本です。 http://www.genkosha.co.jp/gmook/?p=34137 『Mo Story 子猫のモー』 チェ・ヨンジュ Yeonju Choi 作・絵 矢部太郎 訳 玄光社 刊
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『色と形のずっと手前で』【和書定価新本】
¥2,530
「個人を描くと少なからず今の社会が見えてくる。ではグラフィックデザイナーを生業にした母親を描くと何が見えてくるだろう。自分のためにも、そしてもしかしたら私とおなじようなままならなさを抱えている誰かのためにも……」 子育てと暮らし、クリエイターとしての仕事、一市民としての社会へのコミット。ままならない日常の中でばらばらになりそうなさまざまなことを、自分の中につなぎとめて行こうとする思いが、臨場感を持って伝わってくるエッセイです。 グラフィックデザイナー、アートディレクターとしていくつもの大きな仕事を残してきた長嶋りかこさんは、38歳のときにご出産。妊娠期からの6年間の「iPhoneに溜まりまくったメモ」をもとにこの一冊を書き上げたといいます。日々の些細な出来事やそこに生じた心の機微、お子さんと一緒にどんどんと変容していくご自身の思考、これからの社会への想い。さまざまなものが渾然としつつしっかりとつながって語られます。 『色と形のずっと手前で』(長嶋りかこ/村畑出版) 長嶋りかこさんのウェブサイト https://www.rikako-nagashima.com
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『ストーナー』【和書定価新本】
¥2,860
私たちは歳を重ねてくると、ふと「結局、何者にもなれなかった人生たったな」と、ある種の安らかな諦めを感じることがあるのかもしれません。だけどこれで良かったと、心の底からそう思える瞬間をこの作品は見事に描きます。小説家に挫折した冴えない田舎の老教授が「あのとき気づけなかった」人生の煌めきを再発見する、尊く美しい小説です。 『ストーナー』(ジョン・ウィリアムズ著/東江一紀訳/作品社)
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『LISTEN.』【新本和書定価】
¥4,400
SOLD OUT
俳優の山口智子は、CMディレクター ギャリー・バッシンと二人で「本当に見たいと思う映像を作ってみよう」と、世界各地の音楽とそれを演奏する人々を記録する旅を続けてきました。それは2011年に始まり、10年をかけて26カ国を巡り、250を超える曲を収録し、31のエピソードとしてBSで放映されました。 本書は、その旅を山口の言葉で辿りなおします。世界各地の消えゆく伝統音楽を未来に伝えることを自身のライフワークだと語る彼女が、いかにこのプロジェクトを愛し、自ら土地土地の人々との関係を築き上げていったかを知ることができます。演奏者の息遣い、聴衆の眼差し、音楽の生まれる場の熱量。そんな瞬く間に消えて捉え損なってしまうような機微を、本書は伝えてくれます。 本文に添えられたQRコードで、貴重な演奏映像を観ることができるのも、本書の大きな魅力です。 『LISTEN.』 山口智子 著 生きのびるブックス ISBN: 9784910790060
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『ヴェネツィアの家族』【和書新本定価】
¥2,200
「書くことを通して、記憶の階段を、一段一段、降りて行った。」 「心の整理がつかず、長年うっちゃっておいたヴェネツィアの日々が、わたしのなかでようやく、おさまるべきところにおさまりつつある……。」 何も予備知識なく、良さそうだなと思って入荷の山の中から手に取って読み始めたのですが、とてもいいエッセイでした。 著者はコピーライターとして働いたのちイタリアに留学、結婚を機にヴェネツィアに住みはじめたといいます。 夫や義理の父母、ご近所さんたちとの日常、やがて日本語教師となり、またライター、記者としてイタリアで仕事の土台を作り上げていく道程、離婚と帰国など、彼の地での10年を落ち着いた文章で回想しています。 親しかった義父と別れた夫、二人が亡くなったあとに書かれたこの文章からは、もう戻ってこない日々をとても大切に細やかに書き残しておこうとする想いが伝わってきます。 イタリア暮らしと亡き夫のの思い出というと、須賀敦子さんを思い出しますよね。著者は上智大学での学生時代に須賀さんから文学を学んだ教え子なのだそうです。その須賀さんへの想いも、一章を割いて書いています。 こう書くと、哀惜の回想録なのかとイメージされるかもしれませんが、和やかで笑ってしまうような日々の暮らしも描かれています。ヴェネツィアの方言は、日本語に例えると東北訛りのようなイメージらしく、東北弁に意訳された友人たちとのおしゃべりに吹き出してしまいます。 おすすめのエッセイです。 『ヴェネツィアの家族』 辻田希世子/社会評論社
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『春之日抄 私の佐藤春夫作品集』【和書新本定価】
¥1,150
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『生=創×稼×暮』【和書新本定価】
¥1,980
あなたが生きるとき、 創ること・稼ぐこと・暮らすことのバランスを どのように保っていますか。 さまざまな生業をもつ19人が、この問いに答えようと、自分の来歴や今を率直な言葉で綴っています。 パン職人、詩人、鷹匠、花屋、農家、本屋……多様な職業に就く彼らを、本書を企画編集した佐々木風さんはすべて「芸術家」だといいます。 独自の視点、言葉、世界観をもち、それを作品にする、あるいは体現する、つまり「創る」というおこないは、社会や生活の場に遍在していると考えるから。 この広義の「芸術家」とは、私たちのことでもあると思います。少しでも自分が何かを生み出す充実感を求めて生きる私たちみんなのことです。 この私たちが「創ること」に夢中になっているとき、「稼ぐこと」「暮らすこと」を忘れてしまいがちだと佐々木さんはいいます。 この3つのバランスをめぐって、19人それぞれの格闘する姿がこの本を通して伝わってきます。 『生=創×稼×暮』 かくれんぼパブリッシング 書いているのはこんな方々 ・小説家/大学生 新 胡桃 ・四つ葉のクローバーアーティスト 生澤 愛子 ・薪ストーブ職人(株式会社ファイヤピット代表) 大石 守 ・おおば製パン店主 大場 隆裕 ・農家・百姓/ファームガーデンたそがれ園主 菊地 晃生 ・詩人・国語教室ことぱ舎代表 向坂 くじら ・とおの屋要オーナーシェフ ・株式会社nondo代表取締役 佐々木 要太郎 ・諏訪流鷹匠 篠田 朔弥 ・文筆家/博士(哲学) 関野 哲也 ・あんこや ぺ 店主 竹内 由里子 ・文筆家 土門 蘭 ・書店「かみつれ文庫」店主 西岡 郁香 ・花屋みたて店主 西山 美華 ・新渡戸文化学園 VIVISTOP NITOBEクルー 廣野 佑奈 ・古本よみた屋 副店長/文章で遊ぶ人 ブン ・はれやか農園代表 槇 紗加 ・江戸切子職人 三澤 世奈 ・本屋店主/モノ書き/時々大工 モリテツヤ ・空撮写真家/NaohPhoto 山本 直洋 出版社のHP https://kakurenbo-publishing.com/books
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『はこんでころぶ』【和書定価新本】
¥1,100
岡田悠さんが人生で二度目の自動車教習所で経験したいろいろをエッセイと創作で綴る『はこんでころぶ』が入荷しました。 「車が怖すぎて、学生時代にとった免許は、使わないまま失効してしまった」という岡田さんは、でも「僕は車に、強い憧れがある」といいます(めちゃくちゃわかる!) ウェブメディアでの連載も面白い岡田さんですが、単著『10年間飲みかけの午後の紅茶に別れを告げたい』は軽妙さと切なさ、郷愁が絶妙のバランスの「部屋をめぐる空想譚」、とてもおすすめです。この『はこんでころぶ』もにやにやが止まらず、どんどん読んじゃいます(いま、私が)。 『はこんでころぶ』岡田悠
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『簡素な生き方』【和書新本定価】
¥1,540
「自分が持っているものに対する満足感は、持っていないものへの執着によって驚くほどかき乱されます。」 多様性の時代と言われる昨今、非常に多くの情報が毎日溢れていて、無意識のうちに関心は自分ではないところへ向いている時間が増えているように感じます。 生き方における『本質』は何なのか、何を心に留めて生きていくのか。 改めて自分の根底にある本当の気持ちと向き合える機会をくれた1冊だと感じました。 120年前も今も、人生において重要なことはシンプルで変わらないもの。 でも、変わりゆく時代の中でその重要なことを忘れてしまうことがある。 大切にしていきたいことを見失わないよう、また時間が経ってからも読み直したいと思いました。 以下、出版社の紹介ページより引用 100年前にフランスで生まれ、アメリカで100万部を突破した「うつくしい道徳」が、よみがえる。心を正す、簡素な生活とは? 精神の在り方とは? 人との接し方とは?今こそ読み直したい、心を正し、簡素に生きるための指針。 100年前にフランスで生まれ、アメリカで100万部を突破した「うつくしい道徳」が、よみがえる。 心を正す、簡素な生活とは? 精神の在り方とは? 人との接し方とは? 今こそ読み直したい、心を正し、簡素に生きるための指針。 フランス・シンプル思考の源流。 ○簡素の精神 簡素の本質とは、質素な服、住まい、ほどほどの暮らし、貧乏を指すのではない。 簡素な生活とはシンプルな暮らしではなく、あるがままの自分でいること。 人間の理想は、生活を生活そのものより偉大な宝物に変えること。 ○簡素な言葉 新聞をうのみにするな。記者は相食む蛇であり、仲間内で競争をしている。 事実ではなく利益になることを言う人の、単純化された話を信じてはいけない。 美しい言葉は着飾った奉公人のようなもので、奉公人本来の役目を果たさない。 ○簡素な義務 偉業に挑んで失敗した時ではなく、単純な義務を怠けたとき、人は魂を失う。 破産して「何一つ失うものはない」というときは、手元に残った破片を拾うこと。 窓ガラスが割れた時、犯人が見つかるまで割れたままにしておくのは愚かなこと。 ○簡素な楽しみ 戦場で一瞬、歌を口ずさむ兵士がいるように、困難のさなかにも喜びは見つかる。 喜劇を見て評論する知識人より、大笑いする庶民のほうが、楽しむことの達人。 悲しむ人に合わせて悲しい顔を作るより、その人が一粒の楽しみを見つける手伝いをせよ。 ・・・このほか、思想、欲求、ビジネス、人間関係、家庭、センスについて、いかに簡素であるべきかを提示。 *** 本書は著者が結婚式でしたスピーチがもととなっている。話に感動した列席者が出版社に勤めており、書籍化を提案。半年後にフランスで刊行された。 ルーズベルト大統領が「私たちが心に銘記すべきことをこれほど多く含んでいる書物は、私の知る限り他にはない」と絶賛したことでアメリカで100万部を超え、ヨーロッパでもさらに広く読まれた。 引用元ページ https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000189944 『簡素な生き方』 シャルル・ヴァグネル著 山本和子訳 講談社 ISBN:978-4-06-220213-8
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超個人的時間紀行【新本和書定価】
¥1,650
タイムトラベル専門書店 @utoutobooks の店主で文筆家の藤岡みなみさんが主催する「タイムスリップ。ノンフィクションzine」です。 執筆しているのは…… 安達茉莉子さん 岡田悠さん 小原晩さん 小山田浩子さん 久保勇貴さん JUNERAYさん 瀬尾夏美さん phaさん パリッコさん 吉川浩満さん 藤岡みなみさん 装画は Ayumi Takahashiさん ロースケイさんによるテーマソング「タイムラインでつかまえて」もあわせてお楽しみください。 https://www.youtube.com/watch?v=K5_f0SMO-yQ
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『楽園』【和書新本定価】
¥11,000
とても美しい造本の詩集と写真集です。『楽園』と題された函には、詩集”shuffle”と写真集”lost&found”が収められています。 詩作も写真も、若き日の谷川俊太郎自身の手によるもの。18歳から21歳のときの作品たちが70年のときを経て本になりました。 谷川さんは詩と写真をほぼ同時に始めたといいます。そのキャリアを通じてたくさんの写真を残しており、詩人と写真家、両方の顔を持っています。 初めて手にしたカメラはリコーフレックスという二眼レフで、写真集“lost&found”にはそのカメラで撮り70年眠っていたフィルムが使われています。 詩集”shuffle”は、余白と書体が美しく、他の詩集で既出の詩にもあらたな印象で触れることができます。谷川さんは「写真集との関連も考えながら編んでみました……言葉によって写真が持っている含意が深まるような詩を探すのも、ペアになったこの写真と詩の本の楽しみ方」といいます。 2冊はそれぞれ鮮やかな色のクロス装上製本で、函にはリソグラフが貼られています。まさに愛蔵版といえる作品集だと思います。 ※出版社のウェブサイトより https://www.twovirgins.jp/book/rakuen/ 若き谷川俊太郎の日常― 日本を代表する詩人・谷川俊太郎氏は、自身で写真も多く撮影している写真家でもある。「楽園」は、谷川俊太郎が詩人・写真家としてまだ世に出る前の18歳から21歳の時期に、二眼レフカメラで身の回りの日常を捉えた写真を収めた写真集と、友人に勧められて詩作を始めたころの詩を中心に谷川氏自身が選び編んだ詩集の2冊をリソグラフ装の箱に収めた「谷川俊太郎の原点」の作品集である。 谷川氏が愛した日常の光景を収めた写真と、社会への距離感と自由への憧れを感じながら生きる心象を描いた詩を併せて味わうと、写真が持つ含意がより深まるように感じられ、70年前の谷川氏の作品が、時を超えて今も、豊かな時間と空間を湛えていることに驚かされる。 「楽園」は、谷川俊太郎氏のアーリー・ワークスであると同時に、70年早くに生まれた「永遠の少年」の魂のタイムカプセルである。 製版と印刷と製本は、熟練した手仕事の職人的なプロが集結して携わり、装丁のリソグラフまで手仕事というクラフトワークの塊を、愛蔵版として少数限定で制作する。アートディレクションと編集は、フィルム写真の素晴らしさを再発見して、新たに現代に甦らせる「Dear Film Project」のメンバーが担当した。 写真集「lost&found」 布製80ページ 詩集「shuffle」 布製80ページ リソグラフ函入り ※本書は2冊セットでの刊行となります。 『楽園』谷川俊太郎/トゥーヴァージンズ
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Andy Warhol PHILOSOPHY PENCILS【雑貨・文具】
¥330
アンディ・ウォーホルの金言が刻まれた鉛筆です。 Andy Warhol PHILOSOPHY PENCILS この鉛筆に刻まれた言葉は、たとえば…… “IN THE FUTURE EVERYBODY WILL BE WORLD FAMOUS FOR FIFTEEN MINUTES.”とか、 “BEING GOOD IN BUSINESS IS THE MOST FASCINATING KIND OF ART”とか。 まあ、鉛筆なんてなんでもそこらへんに転がっているものを気にせずガリガリ使うのがいちばん気持ちいい気もしますが、アイディアが降りてくる魔法の鉛筆ということで、おすすめです。 内容:8本入り 紙ケース 芯の濃さ:HB相当(US standard no.2) メーカー:galison ご一緒に、アンディ・ウォーホルの自伝エッセイ『ぼくの哲学』はいかがでしょう。 https://flaneur.base.ec/items/86909621
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『ぼくの哲学』文庫版【和書新本定価】
¥935
大ロングセラーとして知られるアンディ・ウォーホルの自伝的エッセイ『ぼくの哲学』が文庫版になりました。 複製技術時代、メディア時代のアートが向かう方向性を決定づけた存在、ウォーホルの慧眼、孤独、虚無、繊細さ、太々しさ。取り止めなくアップテンポで展開するクールなおしゃべりのように続く文章は、そういうスタイルの小説のようにも読めて、気づくと彼のエッセンスが満喫できる一冊です。 ところで、アンディがプロデュースしたバンド、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのルーリードとジョン・ケイルは、アンディが58歳で亡くなった後、その追悼としてアルバム”Songs for Drella”を作りました。Drellaとは、アンディのニックネームで、ドラキュラ+シンデレラの意味。時代の寵児であり虚無の王のようであった彼の存在感を見事に捉えたあだ名だなと思います。 ※出版社のウェブサイトより その男、偶像か、トリックスターか。NYを舞台に世界を熱狂させ続けたアーティストの稀有なる証言。シャイで神経質だった幼少期から、孤独を受け入れた途端に取り巻きができ、夜な夜なパーティに繰り出した狂騒の時代まで。「芸術家は英雄(HERO)ではなく無(ZERO)」「芸術なんて作ればもう新しくない」と豪語し、ひとところに留まらなかった時代の寵児は何を見、何を語ったか。唯一無二の決定的自伝。 https://www.shinchosha.co.jp/book/240561/ 『ぼくの哲学』(アンディ・ウォーホル/落石八月月 訳/新潮文庫) ちなみに、アンディの金言が刻まれた鉛筆も販売してます。ご一緒にいかがですか? https://flaneur.base.ec/items/86910211
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『哲学者とオオカミ 愛・死・幸福についてのレッスン』【和書定価新本】
¥2,640
ひとりの哲学者がオオカミと十数年を共に暮らし心を通わせ最期を看取り弔うまでを綴る一冊。オオカミの気高さと人間の狡猾さ、その対照的なさまを描きつつ、著者は人が幸福に生きることを問い直します。 寝食のすべてを共にした家族への心からの追悼文であり、哲学的思考を生活に拡張する知的格闘の軌跡の記録です。 『哲学者とオオカミ 愛・死・幸福についてのレッスン』(マーク・ローランズ著/今泉みね子訳/白水社)
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ほら話とほんとうの話、ほんの十ほど【和書定価新書】
¥2,860
SOLD OUT
静かな怒りと哀しみ、リアリズムとファンタジーが混淆した作風で現代スコットランド文学を代表する鬼才の短篇集。批判とひねりが効いた遊び、自筆挿画を満載。心に響く14話。 ※出版社の紹介ページより 引用元ページ https://www.hakusuisha.co.jp/book/b643249.html 『ほら話とほんとうの話、ほんの十ほど』 アラスター・グレイ 著 高橋 和久 訳 白水社 ISBN:9784560092965
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小さくも重要ないくつもの場面【和書定価新本】
¥3,080
いくつもの秘密は家族をどこへ連れていくのか 父の再婚で新たに兄姉ができたリリ。一人が命を落とし家族を次々と悲劇が襲う。互いの関係を模索する再構成家族の姿と秘密を詩的に描く。 ※出版社の紹介ページより 引用元ページ https://www.hakusuisha.co.jp/book/b643250.html 『小さくも重要ないくつもの場面』 シルヴィー・ジェルマン 著 岩坂 悦子 訳 白水社 ISBN9784560090923
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ロマンス・オブ・ティー 緑茶と紅茶の1600年【和書定価新本】
¥2,860
SOLD OUT
紅茶にせよ緑茶にせよ、お茶を淹れて飲むことは、コーヒーのそれとはまた違った良さがありますよね。お茶をめぐる歴史や地理、人が共にお茶を飲むことをめぐる文化や芸術の広がりがどれほどこの世界を豊かにしてきたのだろう……。ゆっくりとティータイムを過ごすことができると、そんなことにも好奇心が広がっていきます。 そんな知的好奇心に応えてくれるのが『ロマンス・オブ・ティー』です。著者のユーカースはおよそ百年前の時代を生きたアメリカのジャーナリストで、古典的名著”All about coffee”と”All about tea”で知られます。 この本は、その”All about tea”のエッセンスを読みやすくまとめたもので、茶の起源から各国への伝来、お茶をめぐる生活や芸術など、お茶の宇宙が描かれた一冊です。 なかでも第6章「茶と芸術」は、お茶がインスピレーションの源泉となって引き出されたエレガントでロマンティックな世界の豊かさを伝えてくれます。 ※出版社の紹介ページより 紅茶党・緑茶党必読! 茶文化研究の大家ユーカースの古典的名著。 中国での茶樹発見以来1600年、世界中に広まり各国で独自の喫茶習慣を生みだした緑茶と紅茶。ヨーロッパへ持ち込まれた17~18世紀当時には、欧米で飲まれていた茶の3分の1は緑茶だったという。また茶は、芸術家のインスピレーションを刺激し、優れた絵画や文学、工芸品を生み、華麗な文化として花開いた。本書は緑茶・紅茶文化のすべてを詳述。その長い歴史に秘められた、茶にまつわる伝説・逸話・名言・芸術の一大データベースである。 ◎歴史的価値のある貴重な図版100点掲載 出版社HP http://www.yasakashobo.co.jp/books/detail.php?recordID=511 『ロマンス・オブ・ティー 緑茶と紅茶の1600年』 W.H. ユーカース著 杉本 卓訳 八坂書房 ISBN:978-4-89694-254-5
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『銀河マリーゴールドシネマ』【和書定価新本】
¥3,300
劇場の暗闇で映画を観るという日常の儀式がどれだけ私たちの心を救っていたか、どれだけ心を耕してくれていたか。この小説を読んでいて、それを思い出しました。 著者の荒河踊さんは、20代から映画館でアルバイトを始め、その後25年にわたって都内の名画座で支配人を務めてきました。映画館という場に集う様々なお客様、日々の仕事、数えきれないほどの上映作品、そういったすべてを現場で捉えてきたからこそ、この温かな手触りのある世界を描けたのだろう。そう感じます。 物語は入れ子のようになっていて、私たちはこの一冊で7本の映画を主人公と一緒に観ることになります。メイン・ストーリーは、なにか大きな喪失を抱えさまよう主人公とそれを温かくもてなし導く映画館館長の交流。謎めいたひと気のない映画館で、館長は日々、地下のフィルム庫から選んだ作品を上映してくれます。そのひとつひとつを、荒河さんはまるで実在する作品かと思うほど作り込みます。どの作品にも挿画を担当したMao Ishitsukaさんによるポスターがあり、監督、出演者、惹句まで描きこまれています。 ポスターが掲げられ、「映画説明者」による作品紹介があって、上映が始まります。スピーディに展開するストーリーに引き込まれ、終演。私たちは空白に戻ったスクリーンを見つめて余韻を感じます。上映される作品たちのなんとも言えない「B級」感が愛らしく、たまらなく懐かしい気持ちに。実際にありそう!もしかしてあの映画のオマージュかも?!と楽しめるディテールに、映画愛の深さを感じて唸ってしまいます。 多様な映画作品たちが織りなす星座、観客で溢れることもあれば誰もいなくなることもある映画館という空間、監督たちの孤独な苦悩、そういったものを愛情深く、でも距離をとって俯瞰する視点は、私も長く書店のレジ越しに見続けてきた風景に似ている気がして、とても共感します。 物語は宮沢賢治の寓話を思わせたり吉田篤弘の温かさを思わせたり、にわかに思弁SFを感じさせたりと、もしかすると荒削りといえる部分もあるかもしれません。でも、それが愛らしく感じます。自身が愛してきた映画館という小宇宙を、自分も「創りたい」という衝動に任せて作り上げてしまった、そのDIY精神が痛快です。 作中で主人公は100本の映画を観るのですが、巻末にはその100作品すべてのあらすじと監督、出演者、上映時間やフィルムの仕様まで一覧で掲げてあります。すべてのディテールを心から楽しみながら作り込んでいった様子が思い浮かび、その「オタク」ぶりに笑いが込み上げます。 とても個性的で愛らしい作品だと思います。ぜひ読んでみてください。 ーーー出版社の紹介文よりーーー 旅に出たぼくは 映画館の無い世界で 映画館と出会った 元映画館支配人が描く、ちょっと不思議でちょっと可笑しな理想の映画館 映画や映画館が存在しない世界で、不思議な力に導かれて古い〈映画館〉とめぐりあった少年のような青年が、孤独に映画館を守っている老館長と交流するうちに、映画の魅力を知り、いつしか映画を通して自分がこの世界に存在する理由に気付いていく。 館長が選んだ100作品の映画を観終わった時、主人公の青年は何を思うのか? 『銀河マリーゴールドシネマ』 荒河踊 著 ぶくぶっくす 発行 ISBN:9784991324000
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『ソング&セルフ 音楽と演奏をめぐって歌手が考えていること』【和書定価新書】
¥2,860
「音楽には奇妙な力があり、最大限にその力を発揮したとき、詩人ジョン・キーツが【消極的受容力(ネガティヴ・ケイパビリティ)】と称したもの、つまり未解決なものや答えのないものと共存していく能力を体系化することができるのである。音楽はわたしたちにいろいろなことを考えさせもするが、同時に思考を超越させることもある。」 世界的なテノール歌手、イアン・ボストリッジは、オックスフォードで近代史を学んだ博士というもう一つの顔があります。 歴史学者としてクラシック音楽を紐解き生と死、ジェンダーやポストコロニアルの視点から再定義する営みと、歌手として音楽と溶け合い自己が変容する体験、ときに相反する二つを一冊のうちに拮抗させた、個性的で知的好奇心を掻き立てられる本です。 ーーー以下、出版社のHPよりーーー 歌をうたうとき、歌い手の自己はどのように変容するのか──。 「音楽の解釈者のなかでももっとも才能ある文筆家」(アルフレート・ブレンデル)と評される英国随一のテノール歌手イアン・ボストリッジが、「ダフ・クーパー賞」(すぐれたノンフィクション作品にあたえられる英国の権威ある文学賞)を受賞した前作『シューベルトの「冬の旅」』(小社刊)に続いて世に問う音楽論。 ジェンダー、人種、死をめぐり、モンテヴェルディ、シューベルト、シューマン、ラヴェル、ブリテンなどの作品を考察し、音楽の「隠された歴史」にせまる! ◎本書に登場する音楽作品 モンテヴェルディ『タンクレディとクロリンダの戦い』 シューベルト『冬の旅』 シューマン『女の愛と生涯』 ラヴェル『マダガスカル島民の歌』 ブリテン『カーリュー・リヴァー』『戦争レクイエム』『ヴェネツィアに死す』ほか 出版社の紹介ページ https://artespublishing.com/shop/epub/86559-288-7/ 『ソング&セルフ 音楽と演奏をめぐって歌手が考えていること』 イアン・ボストリッジ 著 岡本時子 訳 アルテスパブリッシング 発行 ISBN:9784865592887
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『実在主義者のカフェにて 自由と存在とアプリコットカクテルを』【和書定価新本】
¥4,180
「本は人生をすっかり変えてしまう。この事実を、ほかのどんな現代哲学よりもはっきりと証明してみせたのが、1950年代から60年代にかけて世界じゅうに広まった実存主義だった」 1933年、パリ・モンパルナスのカフェで3人の若者、 ジャン=ポール・サルトル、シモーヌ・ド・ボーヴォワール、レイモン・アロンが、 あんずのカクテルを前に、現象学について熱く語り合っていた。 ここから生まれた新しい思想「実存主義」は、やがて世界中に広がり、第二次大戦後の学生運動、公民権運動へとつながっていく― ハイデッガー、フッサール、ヤスパース、アーレント、メルロ=ポンティ、レヴィナス、カミュ、ジュネ……哲学と伝記を織り交ぜたストーリー・テリングで世界を魅了した傑作ノンフィクション。 27か国で刊行! ニューヨーク・タイムズ「今年の10冊」(2016年) ※出版社の紹介ページより 引用元ページ https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784314012041 『実在主義者のカフェにて 自由と存在とアプリコットカクテルを』 サラ・ベイクウェル 著 向井和美 訳 紀伊國屋書店 ISBN:9784314012041
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『Black Hawaii』【和書定価新本】
¥4,800
ハワイの浜辺の夜、美しく呪術的な風景あるいは幻視を、伸びやかな水彩と言葉で描き出す作品集”Black Hawaii”がおすすめです。 フランスで制作活動をする画家、田中麻記子さんのこの作品は、一冊のマジックリアリズム的絵本とも言えるかもしれません。 ビーチに響き渡る、あるいは幻聴なのか、リズムと音階が色彩と渾然となって伝わってきます。 巻末には、2曲入りの7インチ・レコードが付いています。 “ALohahaha” “Surfing with No Waves” この2曲は、ギタリストのマーク・リボーがこの作品のために書き下ろし、弾いたのだとか(聴きたい!)。 “Black Hawaii” Makiko Tanaka HeHe刊