『特薦いいビル 千日前味園ビル』【和書新本定価】
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絢爛豪華なしつらえと猥雑な色彩が醸し出す往時のエネルギー、キッチュなブリコラージュの遊び心。
大阪、千日前の雑踏に君臨する味園ビルの威容、その外装はもちろん、内部をくまなく写真で紹介する貴重な本です。
広大なフロアにずらりと深紅のソファが並び、天体のような球体照明が数百も吊り下げられたキャバレー・ユニバース。竜宮城へのアプローチかと思わせる洞道を進み40人乗りのエレベーターで運ばれた先にある219畳の大宴会場・味園。鍾乳洞を模したような大浴場、西洋東洋の様々な意匠が取り込まれて、どこだかわからない不思議な異国情緒を味わえるHGホテル。味園ビルの内部は巨大な享楽の宮殿です。
高度成長、バブルの盛況を経て一度は閑散としていたこの味園ビル、2000年代には若い音楽シーン、サブカルチャー界隈の表現の場として再興します。しかし2025年夏、閉館に。おそらくは取り壊されてしまう類稀なこの芸能と社交の歴史的建造物を記録したこの本はとても貴重だと思います。
味園ビルの創設者、志井銀次郎は、日本統治時代の台湾から日本へ命からがら渡航し、成功を掴んだ人だといいます。その味園ビルで働いてきた人々に時代時代のエピソードを聞くインタビュー、華やかな時代を捉えた写真、チケットやポスターといったグラフィックデザインを集めたスクラップブックも収録しています。
昭和の熱量なのか、大阪のバイタリティなのか。読むと元気が出る気もします。
『特薦いいビル 千日前味園ビル』
BMC(ビルマニアカフェ)著/西岡潔 写真
大福書林 刊
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