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『奇跡のフォント』【和書定価新本】

¥1,980 税込

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「書体って、そうやって作るのか!」という驚き、デジタル・フォント黎明期の現場の熱気、師弟関係の心に迫るドラマ、文字を読むことに不自由がある子どもたちへ教育を届ける思い、多様な人々の社会でプロダクト・デザインはどうあるべきなのか。

書体デザイナー自身が全身で体験してきたリアリティと、社会における公共的なデザインとは何かという理念までがしっかりと地続きで語られ、とても胸が熱くなります。

日々あたりまえのように目に飛び込んでくる文字の向こう側に、こんなにも奥深い世界があることを教えてくれる一冊です。

【出版社のHPより】

■読み書き障害でも読みやすいフォントが生まれるまでのノンフィクション!

 UDデジタル教科書体の完成から3年が経った頃、私は仕事の関係で、障害のある子どもの教育や就労を支援している会社を訪れました。

 そこでは発達障害、学習障害、ダウン症といったさまざまな困難を抱える子どもたちを支援する学習教室を運営していたのですが、あるベテランの女性スタッフの方が、こんな話をしてくれました。

「うちの教室に、ディスレクシアの小学生の男の子がいるんです。その子は普通の本や教科書では文字がうまく読めなくて、『どうせおれには無理だから』って、いつも途中で読むのを諦めていたんです」

「それで、あるときUDデジタル教科書体のことを知って、試しに教材のフォントを変えてみたんです。そしたら教材を見た瞬間、その子が『これなら読める! おれ、バカじゃなかったんだ!』って。暗かった顔がぱあっと明るくなって、その顔を見たとき、私、思わず涙がこみあげてきてしまって。その場にいたスタッフ皆、今まで男の子が悔しい思いをしてきたのを知っていたから。みんなで男の子の周りに集まって、泣いてしまいました」

(「はじめに」より抜粋)

目次
・はじめに
・第1章 私が書体デザイナーになるまで
・第2章 写植からデジタルの時代へ―師・林隆男氏のもとでの修行と突然の別れ
・第3章 「社会の穴」を埋めるフォントを作れ!―TBUDフォントの完成と会社の解散
・コラム1 誰一人取り残さない学校や社会を実現するために(慶應義塾大学経済学部教授 中野泰志)
・第4章 教育現場で使いやすいフォントを追求する―UDデジタル教科書体リリースまでの長い道のり
・コラム2 UDデジタル教科書体が切り拓いた新しいフォントの可能性(モリサワ 営業部門 シニアディレクター兼東京本社統括 田村猛)
・第5章 フォントで誰もが学習できる環境を作る―読み書き障害の子どもたちにUDデジタル教科書体を届ける
・コラム3 “できない子”と勘違いされる子どもたちを減らしたい(大阪医科薬科大学附属LDセンター オプトメトリスト 奥村智人)
・特別章 フォントができること―UDデジタル教科書体の活用現場から
・おわりに

時事通信出版局HP
https://bookpub.jiji.com/book/b622426.html

『奇跡のフォント』高田裕美/時事通信社

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