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『サペレロマンティカ』"SAPERE ROMANTIKA"【新本和書定価】
¥1,980
SOLD OUT
英語と日本語で繰り返されるひとつの詩を行き来するうちに、二つの言語のあいだの曖昧な空間に二つの光源から照らされて見える立体的な像があるような、そんな詩集です。 そして、この本は表紙のザラザラをさわる感じがたまらない気持ちよさです。 ***以下、出版元の紹介文を引用します*** 高田怜央は、翻訳者として映画、CMなどの翻訳に携わりながら、近年では詩作をはじめエッセイなどの執筆活動も行なってきました。本書は、そのような活動を行なう著者の第一詩集になります。 高田は詩作にあたり、英語の詩作と日本語訳の双方を手がけています。造本においてもそのようなスタイルを踏まえて、英語と日本語がページ毎に交互に現れる仕様を取り入れています。 "SAPERE ROMANTIKA" Leo Elizabeth Takada 『サペレロマンティカ』 著者: 高田怜央 編集: 岡田翔 寄稿: 来馬哲平、横田祐美子 翻訳: 高田怜央 デザイン: 相島大地 協力: 永井玲衣、山本浩貴 発行人: 岡田翔 発行: paper company サイズ: 173x105 mm ページ数: 72p 言語: 英・日 発行日: 2023年8月1日(予定) 仕様: セミハードカバー、オフセット印刷
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『対訳 厄除け詩集』【新本和書定価】
¥1,650
唐突に「けふ顎のはづれた人を見た」と書き出すかと思えば、加藤清正公が「ああ脱糞したい」と独白する戯曲を朗読する友人の声を長年忘れられないと言い出す。石を投げ込むなと立て札のある池に石を投げ込む。 日常にひそむユーモラスな瞬間や漂う哀愁をなんと見事に捕まえることだろうと感じる詩集です。鱒二自身の詩と、鱒二が和訳した漢詩。それらを英語対訳で読めます。 英訳を担う二人はこれまで谷川俊太郎の翻訳を数多く手掛けてきたことで知られます。 さっと気分を変えたいときに手元に詩集があるのは助かります。ニヤッとしたいときには、この一冊でいかがでしょう。 『対訳 厄除け詩集』 井伏鱒二/ウィリアム・I・エリオット、西原克政訳/田畑書店
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『おばけのこ』【新本和書定価】
¥3,520
小さな赤ちゃん靴を大切にクローゼットに仕舞って一人暮らしをはじめた女性と、小さな幽霊。二人は徐々に心を通わせながら、一緒に大きなさまよう幽霊を闇から光のほうへと導きます。無心に何かにつくすことで、ゆっくりと心が回復していく。主人公の内心の静かな流れが切なく、また温かく感じられます。 一冊を通じて落ち着きのある藍色一色の濃淡だけで表現された、ページをめくって眺めることが瞑想のようなグラフィック・ノベルです。 『おばけのこ』 テルヒ・エーケボム 著 稲垣美晴 訳 求龍堂 刊 ISBN: 978-4-7630-2308-7 【関連アイテム】 テルヒ・エーケボムさんのフリップ・ブック(パラパラまんが) "My New Boots" https://flaneur.base.ec/items/77682085
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『LISTEN.』【新本和書定価】
¥4,400
俳優の山口智子は、CMディレクター ギャリー・バッシンと二人で「本当に見たいと思う映像を作ってみよう」と、世界各地の音楽とそれを演奏する人々を記録する旅を続けてきました。それは2011年に始まり、10年をかけて26カ国を巡り、250を超える曲を収録し、31のエピソードとしてBSで放映されました。 本書は、その旅を山口の言葉で辿りなおします。世界各地の消えゆく伝統音楽を未来に伝えることを自身のライフワークだと語る彼女が、いかにこのプロジェクトを愛し、自ら土地土地の人々との関係を築き上げていったかを知ることができます。演奏者の息遣い、聴衆の眼差し、音楽の生まれる場の熱量。そんな瞬く間に消えて捉え損なってしまうような機微を、本書は伝えてくれます。 本文に添えられたQRコードで、貴重な演奏映像を観ることができるのも、本書の大きな魅力です。 『LISTEN.』 山口智子 著 生きのびるブックス ISBN: 9784910790060
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『オープン・シティ』【新本和書定価】
¥2,090
SOLD OUT
仕事を終え、電車には乗らず帰り着く時間を気にせず歩いてみる。そんなちょっとしたそぞろ歩きが、決まりきった日常から私たちを引き剥がしてくれる小さな旅になるかもしれない。この小説はそんなふうに思わせてくれます。 本書の主人公、精神科医のジュリアスは、しばしば夕暮れからマンハッタンをさまよい歩きます。目に入るたくさんの見知らぬ人たち、聞こえてくる会話や街の音、音楽は、彼の記憶と感情、思考の蓋を次々と開けます。都会に生きることの孤独とささやかな人間関係の救い、アメリカに生きる彼自身を含む黒人の過去と現在、都市の歴史、芸術の崇高さ。 歩きながら巡らす彼の思索は、時と場所を超えて自由に広がり、しかし目と耳と足で捉えた”今ここ”と強く結ばれています。日常を深い内省の旅に変えて見せてくれる一冊です。 『オープン・シティ』 テジュ・コール 著 小磯洋光 訳 新潮社 クレストブックス ISBN: 978-4-10-590138-7
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『アジア「窓」紀行』【新本和書定価】
¥2,420
「窓」に魅せられて上海からエルサレムまでアジア大陸を横断した建築学生が綴った旅の記録。 日常生活の場である家屋の内と外をつなぐ窓を丹念に調べ、土地土地の気候風土と人の暮らしの関係、人々が住まいに託す思いなど、多くのことを窓から読み解いていきます。 「家を見せてほしい」。著者のその一言から、現地の人々との思わぬ交流が広がる様子に心温まります。私たちも、窓でなくてもいい、何か物差しを持って旅をしてみたいと思わせてくれます。 『アジア「窓」紀行』 田熊隆樹 著・写真 草思社 本体2,200円+税10% ISBN:9784794226129
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『AGEHA』杉本さなえ作品集【新本和書定価】
¥6,050
イラストレーター杉本さなえさんの作品集。昨秋に刊行されていたのですが、このたび当店でも仕入れて実物に触れることができました。とても素敵です。 墨の黒と朱の2色で描かれる少女や馬、蝶、草花は静謐さと奥行きのある寓話的な世界を感じさせてくれ、絵に添えられた題名がさらに物語の続きを想像させてくれます。 『AGEHA』 杉本さなえ 果林社 ISBN:978-4-910735-00-9 本体6,500円+税10%
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『哲学者とオオカミ 愛・死・幸福についてのレッスン』【和書定価新本】
¥2,640
ひとりの哲学者がオオカミと十数年を共に暮らし心を通わせ最期を看取り弔うまでを綴る一冊。オオカミの気高さと人間の狡猾さ、その対照的なさまを描きつつ、著者は人が幸福に生きることを問い直します。 寝食のすべてを共にした家族への心からの追悼文であり、哲学的思考を生活に拡張する知的格闘の軌跡の記録です。 『哲学者とオオカミ 愛・死・幸福についてのレッスン』(マーク・ローランズ著/今泉みね子訳/白水社)
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『無垢なる花たちのためのユートピア』【新本和書定価】
¥1,870
SOLD OUT
カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』や、マーガレット・アトウッドの『侍女の物語』、あるいは山尾悠子や萩尾望都の描く世界、美しいけれど残酷な世界の中で生きる道を見つけ尊厳を取り戻す人々の世界。そんな作品たちを愛する方々におすすめしたい、新しい書き手による一冊です。 荒廃した地上を離れ、天空を航行する船。選抜されその楽園に暮らす純真無垢な77人の少年たちに迫りくる陰を描く表題作は、言葉の美しさとミステリアスな物語に何度も息を飲みます。 『無垢なる花たちのためのユートピア』(川野芽生 著/東京創元社)
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『歩き旅の愉しみ』【和書定価新本】
¥2,200
「歩き旅は空間を味わう経験であると同時に、時間を味わう経験でもある。緩やかさを称え、のんびり歩くのを楽しむことだ。」 フランスの社会学・人類学の研究者が、さまざまな民俗から現代文学までを引きながら、歩くことの効用や喜びを心身の両面から考えたエッセイ。 フランス語には「移動する」を意味する言葉がとてもたくさんあるのだそうです。なかでも「フラヌール」(ぶらぶらと歩きながら考える)は、とても豊かな散歩の時間を思わせて、私も大好きです。 きっと皆さんもこの本を読んだらどこかへ歩き出したくな流のではないでしょうか。 『歩き旅の愉しみ』 (ダヴィッド・ル・ブルトン著/ 広野和美訳/草思社)
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プレーリータウン 【和書新本アウトレット】
¥825
SOLD OUT
およそ100年前のアメリカ中西部、大草原に鉄道が敷かれ、小麦畑が徐々に広がり、最初の穀物貯蔵庫ができ、その周りに町が生まれる。 本書は、鳥の視点で四季折々のこの町を見渡し、細部まで美しく銅版画で描きます。丁寧に眺めていくと、住人たちの素朴な暮らしや仕事ぶり、生と死、ちょっとした事件を発見して、たくさんの物語を想像でき、静かにわくわくします。 シムシティでまっさらな土地に最初の家を建てるとき、これからこの町とここに暮らす人たちが紡ぎ出すたくさんの小さな物語を想像して、静かなわくわくで心がいっぱいになる感じ。あの感じを思い出す絵本です。 『プレーリータウン』 ボニー・ガイサート文/アーサー・ガイサート絵/久美沙織 訳 BL出版 2000.5.20刊
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エドワード・ゴーリー AMOPHIROREY【洋書新本アウトレット】
¥1,980
SOLD OUT
エドワード・ゴーリーの『うろんな客』や『ギャシュリークラムのちびっ子たち』など15の作品が一冊にまとまっています。 1.The Unstrung Harp 2.The Listing Attic 3.The Doubtful Guest 4.The Object-Lesson 5.The Bug Book 6.The Fatal Lozenge 7.The Hapless Child 8.The Curious Sofa 9.The Willowdale Handcar 10.The Gashlycrumb Tinies 11.The Insect God 12.The West Wing 13.The Wuggly Ump 14.The Sinking Spell 15.The Remembered Visit 『AMOPHIROREY』Edward Gorey
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Professional Crocodile【洋書新本アウトレット】
¥1,760
SOLD OUT
一人暮らしのワニ氏はいつものように起きてトーストを食べ、サスペンダーにお洒落なネクタイを締めて、地下鉄に揺られ、途中なじみのキオスクで新聞を買い、仕事へ向かっているようです。ヘリンボーンのコートにソフト帽の装い、なかなかのお洒落さんです。 さてどんな職場へ向かっているのでしょう。 文字のない絵の中に、街を行き交うたくさんの人々のドラマが垣間見える素敵な絵本です。 『Professional Crocodile』 Giovanna Zoboli &Mariachiara DiGiorgio
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『やがて森になる』【新本和書定価】
¥2,200
「小さな彼」の母として「大きな彼」のパートナーとして、彼らと家族になっていく日々のこと、自身の病と折り合いをつけながら思い描く人生の次のステージ、親の病のこと。 日常を綴る詩とエッセイの間のようなこの一冊の本は私にとって遠くの友だちのような存在で、ときどき開いて数行を読むと、気持ちが落ち着いて自分自身の日常を掴んでいようという気持ちに戻れます。 実際には、著者の小谷さんとは7〜8年前に数度お目にかかったくらいで何を知っているわけでもないのですが、この本を通じて、遠くの友だちのように感じることができます。 3歳だった娘を連れてだんだん親になる途上にあった私にとって、とても心強い一冊でした。 同じように感じてくれる次の読者に届きますようにと思いつつ、フラヌール書店にも積んでおきます。 見本にした一冊は私の蔵書ですが、フィルムで包んだ新しい在庫と比べると、いつのまにか随分と朱色が明るくなっていました。 『やがて森になる』 小谷ふみ クルミド出版